12月20日(水)ヤングケアラー講演会が開かれました
第2学期末の連続講座の3回目は、
NPO法人フォーケアラーズより井手大貴様(代表理事)をお迎えし、
ヤングケアラーの理解促進をねらいとした
「ヤングケアラーとして今だから言えること」
と題した講演会が開かれました。
「ヤングケアラーとして今だから言えること」【講演要旨】
2000年に介護保険制度がスタートした。
当時、介護は家の中の話で若者が介護を担うことはあまり想定されていなかった。
2002年に父親が脳梗塞で倒れ、入院。
リハビリの後、退院したので、今までの生活が戻ってくると想像していたところ、
父親を介護するヤングケアラーとしての生活が始まった。
当時、高校生ということもあり、昼間は母親、夜間
は私が
父の面倒をみる生活が始まった。
友達にも家庭のことは話せなかった。
大学入学後は、
スケジュールが自由になったものの
大学と家庭の往復の生活だった。
友達の輪は一気に広がるが、相談相手となる存在は現れず、
孤立している感覚があった。
大学生後半になり、
同級生は次々と内定、社会へ出る準備が始まり、
「自分はどうなるんだろう」という不安にさいなまれた。
卒業後、
資格取得のための学校へ通い、
後にすぐに独立する。
それでも、同じ悩みを語り合う世代がいない悩みがあった。
直面したのは、
「知識不足」と、
「ことばの少なさ」<障碍者手帳、障碍者福祉、ヘルパー、ケアマネージャー・・・>、
自分は友達の親世代と同じことをやっている、
家を守らなければいけないので職業を選べない、
できないことだらけ、
友だちとは異なる道を選ぶ、・・・。
しかし、今だったら
ー 時代は変わった -
声をあげ、発信すれば、先生・公的機関・支援者につながる。
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就学生からの質問、高校生からの感想
ヤングケアラーへの想い、先生方だからできること
の紹介がありました。
アンケートを記入して終了なりました。
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ケアラーとは、
高齢、身体上又は精神上の障害又は疾病等により援助を必要とする親族、友人その他の身近な人に対して、無償で介護、看護、日常生活上の世話その他の援助を提供する者であり、そのうち18歳未満の方がヤングケアラーです。埼玉県では、令和2年3月に「埼玉県ケアラー支援条例」が制定されました。
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0609/chiikihoukatukea/kaigosya-kouhou.html