赤甍
お知らせ 今後は「校長室より」に記載
今後は、「校長日誌」は、この「赤甍」のコーナーではなく、「校長室より」のコーナーに記載したいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
生徒へのメッセージ その2
生徒へのメッセージの続きです。非常に感動的でパーソナリティの方も涙が出てきそうだと話していました。
【一年次教員】
熊谷高校の教職員一同、生徒の皆と学校生活を送れることを心待ちにしています。「熊谷高校最高!!」と語り合える時間を共に過ごしましょう!!
【二年次教員】
先日元プロ野球選手の新庄氏の密着番組を見ました。48歳でプロ野球に復帰しようと努力している中で、「100%に近いくらい無理なことでも、1%でも可能性があるなら勝負したい。」という言葉が印象に残りました。様々な困難が今世の中にはありますが、「できることを全力で」やり続け、Challengeし続ける強い気持ちを持ってほしいです!Keep walking! Stay strong!
【三年次教員】
熊高生は気合と団結(今はまだ団結できませんが)!いつか団結ができる日を夢見てしっかり自分を上げていこう!!
【ALTの先生】
Social distancing is tough, but we are all in this together. Study hard and let’s do our best to overcome this challenge!
【メッセージ1】
授業中、校舎に響き渡る皆の元気な声、拍手、暑苦しいくらいの熱意!それに負けじと応える私たち教員。懐かしいなぁ・・・。皆があっての教員、学校なんだとつくづく思います。
早くいつもの日常が戻ってくることを願っています。感染防止に十分留意し、また元気に学びましょう!
【メッセージ2】
熊谷高校のみなさん、元気ですか? 緊急事態宣言が解除となり、息を詰めるように過ごしていた日々が少しずつ解きほぐれていくような気持ちになった人も多いのではないかと思います。
例年であれば、中間考査が終わり、伝統の「40Kハイク」を目前にして 張り切っていたり、部活では目標としていた大会を前に緊張していたり、慌ただしく過ごしていた頃ですよね。
インターハイに続き、夏の高校野球も中止となり、改めて新型ウィルスの影響の大きさを痛感しています。ニュースで、大会中止を告げられた選手たちが泣き崩れる姿がみなさんの姿と重なり、何度ももらい泣きしました。
「命」以上に大切なものはないことは間違いありませんが、これまで積み重ねてきた努力の成果を発揮できないことの悔しさ、せつなさ、想像することしかできずもどかしい思いです。でも、これまでみなさんや先輩方が色々な場面で見せてくれた「たくましさ」「しなやかさ」を信じ、精一杯支えていきたいと思っています。
「思い通りに過ごせなかった」とか「学校再開してからついていけるかな」とか色々不安を抱えている人もいると思います。私たちも同じです。でも、みなさんにまた会えることの喜びの方が大きいです。
この大変な時期を乗り越えたことを誇りに思って、みんなで一緒に頑張っていきましょう。来週からみなさんの笑顔に会えるのを楽しみにしています。
生徒へのメッセージ その1
5月29日(金)FMクマガヤに先生が出演し、生徒に向けて、メッセージを発信しました。これはFMクマガヤの「みんなに届け!先生たちからのメッセージ」という特別番組で、県立高校の先生方が、学校の歴史や取組、休業期間中の生徒へのメッセージを届けようという番組です。
29日(金)14時から1時間の生放送番組に広報部山田先生と学習支援部の野澤先生が出演し、番組のパーソナリティーの方の進行にあわせて、学校の歴史や様々な取り組みを紹介するとともに、各年次の先生方から預かったメッセージなどを伝えました。また、最後には校歌も流してもらいました。
学校の歴史や取組の概要は以下のとおりです。
【歴史】
(1)125年の歴史(1895年(明治28年)第二尋常中学校(男子校)としてスタート)
(2)校訓:質実剛健・文武両道・自由と自治
【取組】
(1)とことん面倒を見ます(授業・面談・補習・個別指導)
(2)コロナ禍でもオンラインで動画、解説スライド、課題、面談、質問 などを活用
(3)授業が基本、常に授業に全力を尽くす
(4)解のない問いに対応する力を伸ばす(協調学習・課題解決型授業)
(5)2010~進学指導重点推進校(国公立大100名以上合格(現浪含))
(6)2011~スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校 文・理問わず全生徒対象
(7)熊ゼミ(SSH事業)専門的なものからユニーク・マニアックなものまで幅広く開講
(8)進学型単位制導入で少人数授業、習熟度別クラスを実現
(9)海外派遣 姉妹校サウスランドボーイズハイスクール(SBHS)へ隔年で短期留学
(10)小・中学生対象科学体験教室(地学部・化学部・生物部・物理部)など地域交流
間もなく学校が再開されます。いよいよ徐々にではありますが、学校生活が始まります。新型コロナウィルスによりかつてない状況ですが、生徒の皆さん、これまで培ってきた逞しい精神力で、皆で一緒に乗り切っていきましょう。
校歌で生徒を励まそうプロジェクト
今年度は、新型コロナウィルスに伴い、小中高大とすべての学校が休業状態になっています。埼玉でも、6月以降、段階的に登校回数や在校時間を増やすなどの方法により、学校を再開していきます。
本校では、長い休業期間中、各年次、各教科ともに課題を出したり、動画で面談したり、定期的に授業の動画を配信したりしていましたが、教師にとって、実際に学校に生徒のいない状態ほど悲しいものはありません。生徒の皆さんも、不安を感じたり、長期にわたる休業で学習リズムや生活リズムを維持するのに苦心したりしている人も少なくないかもしれません。
そこで、教員が校歌を歌う様子を撮影し、それを動画で生徒に流し、励まそうという企画に先生方が集まり、撮影しました。
本校では校歌は通常肩を組んで高らかに歌う習慣がありますが、今回は、全員が集まることを避け、個別に歌いました。実際には音楽の先生が校歌をピアノで演奏し、それをスマートホンに録音し、各自イヤホンでその伴奏を聞きながら、歌いました。物理の田嶋先生が録画する道具を持って、屋上、柔道場、剣道場、各準備室、校長室等で個別に撮影したものを一つの画面に編集して作成しました。
生徒の皆さん、各自感染防止対策に気を配りながら、学校生活の再開に向け、準備を進めてください。先生方も、皆さんに会えるのを心から楽しみにしています。
世界史 3年生授業 動画撮影
今朝7時ごろ教室棟で声がするので1階の教室に行ってみると、世界史担当の先生が、3年生の生徒に配信する動画を作成していました。
生徒の集中力や負担に配慮して、1回あたり、10~15分の動画を作成。4月に「産業革命」の分野から始めて、現在「ウィーン体制の成立と崩壊」あたりの状況について学習する内容を作成しているとのこと。今回で13本目の動画とのことでした。生徒の皆さん、各教科の先生方もかなり時間をかけて、休業中の効率のよい、わかりやすい学習の在り方を模索しています。皆さんも是非頑張ってください。
登校日
本日新学期の手続きを進めました。本来であれば各学年ともにオリエンテーションや授業を行う予定ですが、入学式以外の学校行事は基本的に認められていませんので、今後の家庭学習のため生徒の皆さんに登校してもらいました。新型コロナウィルス感染拡大防止対策に十分配慮しながら、各学年ともに、新学期に必要な諸手続きを行うとともに、今後の学習の仕方を説明するとともに、課題の配布、休業中の過ごし方について話をしました。生徒の皆さん、頑張ってください。
分散登校の様子
第75回入学式
第75回入学式を実施しました。
新型コロナウィルスの感染拡大防止対策のため、県の指示に基づき、新入生と教職員のみで行いました。防止対策を行いながら、例年参加している保護者の方々の分も含めて、教職員が心を込めて新入生を歓迎いたしました。
新型肺炎の感染拡大というかつて経験したことのない状況になっていますが、式辞の中でも述べたように、生徒皆さんには、高い志をもって様々なことにチャレンジし、自分で限界を決めずに潜在能力を最大限伸ばす努力を続けてほしいと思います。教職員一丸となって全面的に皆さんをバックアップします。皆さんの今後の活躍を期待します。
開式直前
整列する入学生
1年次の先生紹介
入学式準備
入学式の準備をしました。例年であれば、在校生を含めて、学校をあげて全員で準備をするところですが、今年度は、新型コロナウィルスに関連して、職員のみで準備しました。天候には恵まれました。桜も散らずに残っていました。椅子と椅子の感覚も広くあけました。正門では担当の先生方が、入学生が登校してくるのを迎えていました。一生に一度の高校の入学式です。最高のもてなしをしたいと先生方も考えています。
管理棟正面
柔剣道場前の桜
壇上
入学式の看板
正門で入学生を迎える
間隔をあけた式場
着任挨拶
4月1日付で武内校長の後任として着任いたしました。どうぞよろしくお願いしたします。
熊谷高校は浦和高校とともに1895年(明治28年)に創立した県下有数の伝統校であり進学校です。
保護者の皆様、様々な分野で活躍する卒業生の皆様の御支援をいただきながら、教職員一丸となって、大切な成長期を熊谷高校で過ごす生徒の皆さんが、将来世界の幅広い分野・領域で活躍するための基盤づくりのお手伝いをさせていただきたいと思います。
御支援、御協力をどうぞよろしくお願いいたします。
第72回埼玉県立熊谷高等学校卒業証書授与式 式辞
本日ここに、第七十二回埼玉県立熊谷高等学校卒業証書授与式が開催できましたこと、誠に感謝しております。
卒業証書を授与しました三百十二名の生徒諸君、卒業おめでとう。三年前、感激の合格発表から、あっという間の三年間だったと思います。高校生活もいよいよ今日が最終日。思い出に残る、充実した高校生活だったのではないでしょうか。
さて熊谷高校に入学して、最初に経験するのは、上長瀞駅までの四十キロハイク。文字通り、足が棒のようになって歩き切った満足感は、何物にも代えられない想い出だと思います。夏は、新潟県・東の輪海岸での臨海学校。遠泳をこなした後、口に入れてもらった氷砂糖の味、浜で迎えてくれた校歌の大合唱を覚えていますか。熊谷高校では、二つの行事を経て、初めて熊高生になると言われています。文化祭、体育祭、様々なスポーツ大会など、熊谷高校に連綿と続く学校行事、部活動に情熱を傾けてきた生徒も多いことでしょう。三年間で、本当に逞しく成長しました。一生ものの友達はできたでしょうか。そして現在、大きな試練である大学入試にチャレンジしていますが、まだ希望を叶えることができず、厳しい現実に直面している諸君もいるでしょう。決してあきらめずに頑張ってください。
時代は、大きく変わっています。グローバル化の進展で、多くの外国人が日本を訪れ、昨年は、熊谷市もラグビーワールドカップで大いに盛り上がりました。その一方で、新型コロナウイルスのような病気が、瞬く間に世界中に広がり、大変なことになっております。大きな津波で、たくさんの方が犠牲になった東日本大震災は、わずか九年前の三月十一日です。令和が始まったのは、昨年五月のことですが、ここ最近でも台風十九号の被害など、どんな災害が起こるのか分からない状況があります。
かつてないペースで進む高齢化、人口減少、多くの仕事がAI(人工知能)に代替されるかもしれない時代、これからの時代は、先の見えない社会が予想されます。熊谷高校で培った、「質実剛健」「文武両道」「自由と自治」の教育は、諸君が将来、社会人となり、その中心となって活躍できる下地を十分に鍛えていると考えています。人生のどこかで、大きな転換点を迎え、大きく躍進するべき時期が来た時、その壁を乗り越える力は十分育っていると思います。激動の時代を逞しく、太く、強く生きていって欲しいと願っています。また、それができると確信しています。
今日は、二学期終業式で話したことで、今日配られるPTA新聞にも書いたことを話します。今日のこの日に相応しい内容だと思います。
スタンフォード大学クランボルツ教授の「計画的偶発性理論」という話です。「個人のキャリアの八割は予想しない偶発的なことによって決定される」というものです。皆さんは、将来の夢は何か、職業はどうするか、どの大学に行くかと真剣に悩んでいると思います。しかし、私の経験でも希望通り夢をかなえている者はそれほど多くありません。むしろ、昔の姿から想像もつかない職業に就いている者が多いように感じます。夢に向かって努力を続けることは大切ですが、どんなに頑張っても人生には予想もしない曲がり角が何度も待ち受けており、思う通りに行かないことが多いものです。
今、皆さんは人生最初の大きな分岐点にあります。希望通りの進路を決めた者、一年後の逆転を期す者と様々です。力及ばず浪人生活を選択した者も、後々人生で最良の判断であったと思える時が必ず来ると思います。遠回りのようでも人生のほんの一部、実りの多い経験となると信じています。大切なのは、自分の決断を後悔しない事。決断を前向きなチャンスに変えるのは、気持ちの持ち方次第だと思います。人生の曲がり角を、喜んで受入れる、前向きなチャンスとしてとらえることが大事だと思います。
偶然の機会を飛躍のチャンスに変えるための行動指針として、クランボルツ教授は、五つをあげています。
①好奇心(新しい学びの機会を探し続ける)
②持続性(失敗に屈せず続ける)
③楽観性(必ず上手くいくと前向きに考える)
④柔軟性(一つに拘り過ぎないで時には自分の信念や行動を大胆に変えてみる)
⑤冒険心(リスクが予想される場面でも敢えて行動を起こしてみる)
の五つです。
夢を諦めないで努力を続けることは大切ですが、新しい事を怖がらず、失敗を怖れず、めげずにすぐ行動に移す習慣を持つこと。興味のアンテナを高く自分の成長に有益な情報や人との出会いを逃さない、そうした積み重ねが人間の厚みを作ると思います。人生を振り返って「あの時の偶然があったから、今の自分があるのだ」と言える時が必ず来ると思います。
時代は大きな変わりつつあります。熊高で身に付けた人間力を信じて前向きに生きて欲しいと願っています。検討を祈っています。
結びに、これまで生徒を厳しくもまた温かく見守っていただきました本校教職員の皆様方に改めてお礼を申し上げ式辞といたします。
令和二年三月十四日 埼玉県立熊谷高等学校長 武内 道郎
3年生の大学受験での健闘を祈る
本日で、3年生の授業が終了しました。明日からは、それぞれの志望校を目指し受験体制に入ります。最後の3年生の授業を見ていて、少し感じたことを書きます。授業では、大学入試問題を使った実践的な授業が行われていました。真剣な様子で問題を見つめる者もあり、本番間近の雰囲気がありました。3年生は時間との勝負、1問でも多くの問題をと焦る気持ちはあっても、1つ1つを確実に消化して自分の物にして欲しいと思います。授業で扱った問題が偶然にも大学入試に出題されたとき、「ばっちり、ラッキー」となるか「見たことのある問題だけれど解けない」では、その後のショックは雲泥の差です。授業でも自分の勉強でも、二度とその問題には時間をかけないつもりで、その場で100%吸収しないと時間がもったいない。世の中に優秀な人は多くいますが、人間に与えられた時間は24時間で共通です。優秀な人ほど、時間を上手に使っています。隙間の時間でもあっという間に集中し、必要な情報を確実に身に付け、あとで復習する必要のないようにしています。まとまった時間でなくても「この5分で何ができるか」と考え、時間を有効に使ってほしいと思います。そして、食事も睡眠も大事な時間、一流のアスリートほど大切にして疎かにしません。体調管理に注意して、最後まで粘り強く頑張ってください。検討を祈ります。
令和元年度全日制第3学期始業式 講話
令和2年がスタートしました。3年生は、来週末(18日、19日)に迫ったセンター試験を皮切りに大学入試が始まります。ここまできたら、焦らず、自分を信じて、自信を持って臨みましょう。何より生活のペースを乱さないことです。これまでの勉強のペースを乱さないこと。規則正しい睡眠、食事の質、風邪予防や胃腸の具合を整えるなどの健康管理に注意してください。
年末年始、こんなニュースがありました。2019年生まれの日本の赤ちゃんは86.4万人で、初めて90万人を下回ったということです。2018年生まれの赤ちゃんが91.8万人、2017年は94万人でした。ものすごい勢いで赤ちゃんの数が減っています。2020年に成人式を迎える方が122万人だそうです。122万人が20年間で100万人を切り、とうとう86万にまで減っているのです。一方で、世界の人口は、ものすごいペースで増えています。現在77億人、2050年には、97億人と20億人増えるという予想があります。私が高校生の頃、世界の人口は40億人くらいだったと覚えています。皆さんが40代後半の頃には97億人です。そして77億人の3人に1人が、2000年以降生まれの世代で25億人います。世界人口が増え、日本の人口が減る、日本に来る外国人は大幅に増えることが予想されます。グローバル化の進展と簡単に言いますが、ダイバーシティー(多様性)のある社会、組織は、もう待ったなしで身近に迫ってきています。グローバルスタンダード(世界標準)を意識しないと、日本人の価値観をベースに物事を考えていては世界の潮流に取り残されてしまいます。
こんなニュースもありました。2019年(昨年)の日本の平均気温は、気象庁の発表では、+0.92度で過去最高を記録したそうです。特に東日本では1.1度の上昇です。平均気温が確実に上昇しています。年によってばらつきがあるため、1981年~2010年までの30年間の平均と比較をするのですが、1年で1度近く平均気温が上がったことになります。日本の年平均気温は、長期的に見れば100年あたり1.24℃の割合で上昇しています。特に1990年代以降、高温となる年が頻出しています。上昇のペースは上がっているように感じます。
世界の平均気温は、+0.42度だったそうで、これもまた上昇傾向にあります。スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリさんが、声を震わせながら訴えていましたが、地球の温暖化は、台風や洪水、干ばつ、熱波などの自然災害だけでなく、食糧問題や経済活動への悪影響が予想されます。心配です。
今から80年前の1930年ごろ、経済学者のケインズは「100年後には、1日に3時間も働けば必要なものは得ることができるようになるだろう」と書いていたそうです。人工知能(AI)やロボットで代替される仕事が増え、無くなる仕事、新たに生み出される仕事があり、働くことの意味が変わりつつあります。かつて、工場での体を使った労働で作った製品をお金に換えていた時代から、情報や知識が価値を生む時代、アイデアが重要な時代になってきています。1つの会社に定年まで勤めあげる終身雇用から、その人の持ったスキルに対し、お金が支払われる時代、同じ時間働いても、収入に大きな差が出る経済格差が広がってきています。新たな技術への対応力、発想力、柔軟性など、すごいスピードで変化する社会の中で、常に学び続ける必要があります。次世代通信規格「5G」や量子コンピューターの開発などによって、大きなブレイクスルーが起こることも予想されます。私たちの不安をよそに、テクノロジーは、恐ろしいスピードで進んでいます。未来予測が、なかなか難しい時代です。
また、SDGs(エス・ディー・ジーズ)、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)、国連で採択された17の目標は、様々な場面で使われています。お金儲けだけではなく、自然や環境、貧困や飢餓など、SDGsを意識した、社会や私たちへの暮らしへの貢献が、新たな企業価値の指標となってきています。
2020年は、オリンピックの年、よい1年になって欲しいと願っています。変化の激しいこれからの時代を生きる皆さんに、人工知能には真似できない能力を身に付けてほしい。ベースは、高校時代に身に付けるべき教養です。そして、単にものを覚えるだけでなく、より深く考えること、自分なりの意見を加えて友達と話し合ったり、実際行動に移したりというアウトプットの経験も積み重ねてほしいと思います。熊谷高校の日々の活動を一生懸命に取り組む事で、これらの能力は身に付くと思います。がむしゃらに、貪欲に自分を成長させて欲しい。熊高での3年間で、自分の力を伸ばしてほしいと思います。皆さんが学ぶ目的は、大学へ入学することだけではないはずです。社会へ出てから諸君はリーダーの一人として活躍する人間にならなければなりません。日本の将来を支える人材として育ってほしい。そのためにも、幅広い知識と教養を身に付けてほしい、様々な経験を通して、いろいろなことを学んで欲しいと思います。
令和元年度全日制第2学期終業式 講話
スタンフォード大学クランボルツ教授の「計画的偶発性理論」というのをご存じでしょうか。「個人のキャリア(経歴、職業)の8割は、予想しない偶発的なことによって決定される」という理論です。将来の夢、職業、どの大学に行くかと悩む生徒も多いと思います。私自身も高校時代、大学入試結果が自分の未来の大部分を占めるような錯覚を覚えて不安になったのを覚えています。しかし私自身、大学を卒業し30年以上たった今からみると、あの時の経験が自分を成長させたと思うことはあっても、結果として他の大学に進学してもそれほど自分の人生が暗いものになったとは思えません。違う仕事を選び、別の人生を歩んで、それはそれで面白かったのではないかと思えます。先日、高校の同窓会がありましたが、かつての友人で自分の希望通りの夢を実現している者は多くありませんでした。昔の姿から想像もつかない職業に就いている者が多いように思いました。自分のキャリアは、夢に向かってのたゆまぬ努力で積み上げていくもので、努力の過程は重要ですが、人生には予想もしない出来事が待ち構えており、自分の思うとおりになりません。努力の結果、何かに失敗してもそれは仕方のないことです。夢に固執しすぎると、人生の好機を逃すことにもなると思います。失敗を引きずってくよくよしたり、劣等感を持ったりするのは、あまり意味がないと思います。
三年生諸君は、人生のキャリア形成上で最初の分岐点にさしかかっています。希望通りの進学を決めた者、これから受験を迎える者と様々です。入試に失敗し浪人する者も、それまでの努力や頑張った経験が大事なのであって、どんな結果でもそれが自分の人生にとってベストの選択であったと思える時が必ず来ると思います。大切なのは、自分の下した決定を後から迷わない事、後悔しない事です。偶然のこの分岐点を前向きのチャンスに変えるには、自身の気持ちの持ち方次第だと思います。自分の未来は、誰でも予想できません。進むことになった道が、自分にとってベストの選択であると信じて、迷いなくその道で頑張ることが、幸福につながるのだと思います。
偶然を自分のステップアップに変えていく行動指針として、クランボルツ教授は5つのポイントを掲げています。
①好奇心(新しい学びの機会を探し続ける、アンテナを高くする)
②持続性(失敗に屈せず続ける)
③楽観性(きっとうまくいくとボジティブに考える)
④柔軟性(1つにこだわりすぎないで、時には自分の信念や行動を大胆に変える事)
⑤冒険心(リスクが予想される場面でも、敢えて行動を起こす)
の5つです。
夢を諦めないで努力を続けることは大切です。新しい事を怖がらず、失敗を怖れず、いつまでもくよくよしないで、すぐに次の行動に移す習慣を持つこと、自分の興味のアンテナを高くして、自分の成長に有益な情報や人との出会いは逃さないこと、そうした経験の積み重ねが人間としての厚みを作ると思います。人生を振り返って「あの時の偶然があったから、今の自分があるのだ」と言える時が必ず来ると思います。
3年生は、そんなことを言われても、目前のセンター試験、大学入試で、精いっぱいだと思います。自分の能力を信じて、今現在を最大限に頑張る、その経過が大切なのであって、結果としてどんな方向に、自分が流れていくとしても、決して後悔しないでその道で頑張って欲しいと思います。
時代の変化が非常に速いです。今の時代の価値観は、わずか数年後には大きく変わっているかもしれません。人口減少、AIの発達、国内でのんびりしている時代ではなくなってかもしれません。大学に行って、卒業して、安定した企業に就職して・・・という価値観も、これからは変わっていくと思います。狭い世界に閉じこもらないで、広くアンテナをはって行動すること。安定志向に陥らない事が大切です。
3年生は、体調管理に注意して、これまでやってきたことを信じて、続けてほしいと思います。諸君に言えるのは、「粘り強く、諦めず、根気強く努力するしか道はない」ということです。年末年始は、何かと誘惑が多く、時間の使い方が不規則になり、生活が乱れる人もいるかもしれません。諦めずに粘り続けて欲しいと思います。ここからの、1、2か月が、成績が大きく伸びる時期です。
また、1、2年生諸君は、新年を迎えるこの時期に、先を見通して、計画的に勉強して欲しいと思います。2年3学期は、同時に3年0学期でもあります。多くの受験生は、2年生のときから本気になって大学受験の準備をしています。頑張ってください。そして、よいお年をお迎えください。以上です。
熊高65歳同窓会に参加しました
昨日、熊谷市内で開催された、熊谷高校第25回卒業生の同窓会に出席しました。9クラスの卒業生143名の参加で、盛大に行われました。各方面でご活躍されている多士済々の同窓生の方々のお話に加え、当時の恩師の方々も出席され、昔話に花が咲き思い出を懐かしく語っておられました。当時の臨海学校のパンフレットを保存されている方がおられ、その表紙には「第2回臨海学校、東の輪海岸」とありました。今年第51回を迎えた臨海学校のスタートは、こんな時代だったのかと感慨深いものがありました。同窓生の御子息のピアニストの森田義史氏の演奏や、様々なかくし芸もあり、最後は、應援團OBのエールで肩を組んでの校歌斉唱でした。熊谷高校で使ってほしいと、寄付金も頂戴しました。大切に使いたいと思います。
開校記念日(10月6日)に想う
熊高の沿革史には、「明治28年(1895年)6月1日埼玉県第二尋常中学校として創立される。」とある。様々な準備を経て、翌年の明治29年(1896年)10月6日に開校式が挙行され、10月14日に生徒定員250名で授業が始まっている。10月6日を熊高の開校記念日としているが、創立は1895年6月1日である。2015年10月に創立120周年記念式典を実施、来年2020年は創立125周年である。卒業生数は、旧制中も含め3万5千名弱にもなる。1つの学年で500名を超えた時期もあったが、現在は320名の定員である。明治28年の開校当時は、日本の総人口が約4200万人、現在の3分の一であった。夏目漱石が松山中学に赴任した年で、職員室の向かい合わせに座っていたのが、保健室前の記念碑にある数学教師の弘中又一、「坊っちゃん」のモデルである。今年の開校記念日は日曜日である。昔を懐かしむわけではないが、飾り気はないが、心も体も強く、たくましいさまを表す「質実剛健」、この伝統は守っていきたいと願っている。
日本、南アのキャプテンのサイン入りラグビーボールをいただきました
ラグビーW杯が9月20日に開催されますが、その前哨戦、日本対南アフリカ戦が9月6日に熊谷ラグビー場で行われました。熊高では、音楽部の生徒が両国国歌を斉唱し、ラグビー部員がボールパーソンを務めるなどの協力をしました。そのお礼にと、日本ラグビーフットボール協会から、両国のゲームキャプテン(日本:リーチ・マイケル選手、南アフリカ:シヤ・コリシ選手)のサイン入りボールを寄贈していただきました。1階、職員玄関奥の展示ケースに収めました。是非見てください。
写真を掲載します。(9/20)
川端康成の書簡を寄贈していただきました
インフルエンザに注意
ネット社会の恐ろしさ
本校OB 元毎日新聞記者・佐藤健氏を偲ぶ
GTEC4技能試験を実施しました
戸田奈津子さんの講演を聞いたことがある。数々の映画の字幕を手がけ、海外の有名俳優が来日した際も、戸田さんを通訳として指名するという。「どうしたら英語がうまくなるか」と高校生に問われ、「社会に出て必要になれば、自然とうまくなる。それよりも、英語を使って話す内容、つまり教養や人間性が大切」と答えたことを覚えている。映画が大好きで字幕翻訳の世界に飛び込んだ戸田さんにとって、英語はあくまでスキルであって、会話の内容が大切なのだろう。有名俳優が戸田さんを指名するのは、映画の世界をよく勉強していて、努力を怠らないからなのだろう。
1、2年生全員を対象に「GTEC4技能試験」を実施した。現1年生が3年生になった際は、大学入試に英語の検定試験結果を使うことになる。そのための練習である。4技能のうち、スピーキングの力をタブレットに録音する形で実施した。全員が両手にタブレットを持ち、ヘッドホンから聞こえる会話に答えている光景は、何となく奇妙であった。タブレット相手で、自然な会話になるのだろうか、少し疑問が残るが、大人数での実施に代案はないように思う。初めての試験で戸惑っている生徒も多いようだが、来年以降も実施するので、早く慣れてほしい。
Society 5.0とは
「生き生き仕事人」が行われました
「まいりました」の言葉に思う
「まいりました」。5歳くらいだろうか、悔しそうに顔をゆがめた男の子が、将棋盤をにらんで呟いた。地域のコミュニティーを伝えるテレビニュースで見たシーンである。対戦相手の高齢の男性は、少々大人気ないようにも思ったが、私には、この男の子の今後の成長を期待できる場面として、とても印象に残った。
「敗けました」「ごめんなさい」・・・。顔を真っ赤にして、自分の敗けを認め、非を認める。自分の力量不足への反省、そして何より強烈な悔しさ、そうした自責の念が強いほど、その後の成長のバネとなると思う。努力している人、頑張っている人ほど、敗れたショック、悔しさは大きく、その精神的な落ち込みの振れ幅が大きいほど、反動の力となって今後の成長のチャンスとなると思う。自分の敗けを認めたがらないタイプの人もいるが、自分の何が足りなくて、何が原因で敗れたのか、反省し、検討することで今後の成長につながる。他者のせいにして、解決した気になっていては、みすみす成長のチャンスを逃すことになる。
世の中は広い。いろいろな能力を持った人がたくさんいる。若い生徒諸君には、敗れること、失敗することは想定内だと考えてほしい。能力不足を過度に嘆いたり、卑屈になったりする必要はない。敗れること、失敗することを怖がらず、敗けや失敗をその後の成長のバネにしてほしい。
教科書を疑え
ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学の本庶佑特別教授の「教科書を疑え」の発言が波紋を呼んでいる。もちろん、教科書が間違っている等の意図ではないと思う。私は、教科書をそのまま読んで理解するだけでなく、自分の頭でしっかり考えて消化し、過去の偉人達の発見したこと、考えたことを追体験して、自分の頭に落とし込む作業が大切であるとの意味だろうと解釈している。
折しもアメリカでは中間選挙が行われ、様々な意見がネットにあふれている。自分自身の考えをしっかり持つことが、かつてより大事な時代になっている。ポピュリズム、大衆に心地よい政策が人々を惑わし、世の中が変な方向に動きかねない状況も見られる。フェイクニュースや偽情報は、実に巧妙で、全く関係ない動画や記事を勝手に加工し、あたかも事実のようにネット世界に投稿される。無責任なニュースがあふれ、9月にあった北海道地震では、多数のデマ情報に市民が振り回されたことがあった。インドでは、デマ情報をもとに暴徒化した市民が、無関係の人を殺害する事件も発生した。「教科書を疑え」は、「たとえ教科書であっても疑う気持ちで考えよ」であって、様々な場面で、物事を多面的に見て、吟味し、自分の頭で考え直す、そうしたトレーニングが、これからの時代、ますます大切になってくると思う。自分がいつ、偽情報に振り回されることになるか分からない。危機感をもって学んでほしい。
進路の季節
中間考査期間が終了し、生徒の皆さんの日常が始動しました。2学期前半を振り返るとともに、新たなステージに向けた”区切り”への意識を各自がそれぞれに積極的にかみしめつつ2学期後半の学業、部活動、学校行事に力を注ぐことを期待します。
特に進学を控えた3年次生はもちろんのこと、1年次生にとっても、「進路を考える季節」であります。二者面談がありますから、これまでの熊高での生活を踏まえた今後の学習と進路選択の在り方について、自身と向き合い、担任と向き合い、保護者の方と向き合いながら目標を形成していくようにしてください。そして、ぜひ生徒には「進路を自身の事としてとらえること」を、たとえ徐々にであっても認識してほしいと思います。それが、「大人になる」ということだと考えます。
1年次生は、この後、PTAのご協力を得て「生き生き仕事人」でOBのお話を聞く機会が設けられます。熊高ではOBという「モデル」に事欠かないわけで、そのような機会をとらえて少しずつ将来の事について吸収しながら「勉強だけではない」経験値を高めていくとよいと思います。今年は6月に毎日新聞で数多くのOBが紹介される連載もありましたし、10月15日に日本トライアスロン選手権大会で優勝、その後本校教育実習に来てもらう予定である大学4年の卒業生のニュースもありました。さらにその後立て続けに10月17日付け朝日新聞で「シルクロードの旅3カ月2800キロを語る」との見出しで熊谷出身の探検家の講演予定が紹介されました。こちらも本校OBで現在44歳だそうです。
2年次生にとっては修学旅行の直前となり、移動等のグループ計画を立て、事前学習(平和学習)をし終え、次第に気持ちが高まっていることと思います。普段訪ねることができない美術館・博物館もコースの途中に数多く立地しています。関東では感じられない関西の『風土』、古き伝統を大切にする意義をじかに体験する良い機会です。自分達で考え、行動する『鍛』の要素を多分に含む本校の修学旅行を堪能するとともに、将来に活かせるような「30代、40代になっても懐かしく振り返ることのできる」得難い経験をしてほしいと思います。
話は戻りますが、「妥協の進路」か「希望の進路」か、この「進路を考える季節」に自分のこととして向き合うこと。特に受験を控えた3年次生には、周囲・仲間・先生を信じて邁進してほしい。熊高の芸術の秋
熊高卒業生の原田勇雅(はらだゆうや)さんが、8月にイタリアで行われた「モンテカティーニ国際オペラコンクール」のオペラ部門で見事優勝を飾られ、県庁で上田知事に報告をしたと新聞報道がありました。原田さんとは、本校音楽部がリサイタルに特別出演するなど、尊敬すべき先輩としての交流が続いております。今後ますますのご活躍を期待しています。
本日10月31日の櫻井先生の音楽の授業では、プロのバイオリニストの演奏を聴く機会もありました。東京芸術大学の大学院生が鑑賞についての研究のため、生徒にバイオリンとピアノ伴奏の生演奏を聴かせ、アンケート調査をするもので、7月に続いて2度目の試みです。バイオリンのさまざまな奏法の解説とともに、迫力あるクラシック音楽の生演奏を聴くことができた生徒諸君は非常にラッキーでした。私も含めた多くの先生方も、音楽室の後方で、生徒諸君と一緒に聴かせていただきました。まさに心があらわれるような貴重な時間でした。
10月24日の芸術鑑賞会では、学校寄席として、三笑亭可龍さん、笑福亭鶴光さん、柳貴家雪之介さん、柳家権太楼さんの落語、大神楽を堪能しました。古典芸能の世界を知る貴重な経験となったと思います。熊高も芸術の秋を迎えています。
修学旅行の成果に期待する
2年次生の修学旅行まで1か月を切った。熊谷高校百周年誌に、「修学旅行の新しい試み」とした一文がある。・・・昭和39年6月、従来の修学旅行に対する検討が行われた。これまで、生徒各自に与える印象が極めて少ないこと、生徒自身の自主的な調査学習が全くなされていないこと、等の反省があった。自由見学方式は、まことに画期的出来事であり、職員会議においてもその実施について危惧する意見等もあったが、今日まで続く自由見学方式を実施することに一決した。・・・とある。昭和39年度こそ、全行程のうち1日半のみを生徒の自由意思に任せ、他を団体行動としたが、好結果を受け、翌年度から全行程自由見学としたようである。
熊高の「質実剛健、文武両道、自由と自治」は、こうした学校行事の中に連綿と引き継がれている。生徒諸君は、その実施の意図を汲んで意義深い修学旅行にして欲しい。熊高の校風を守るためには、生徒諸君一人一人が、その意義を理解し、期待を裏切らない成果をあげる以外にない。40キロハイクや臨海学校、各種のスポーツ大会等、どの行事も見守る教師や保護者にとって心配する点は多い。しかし、それを乗り越えることで、タフな人間に成長し、熊高生らしくなって欲しいと願って実施している。熊高生に引き継がれるDNAに「高い志を持つ」がある。自分の理想を高く持ち、歯くいしばって頑張り、失敗しても挫折せず、壁を乗り越える。勉強でも、部活動でも、進学でも、難しい目標に向かって、懸命に努力することこそ大切なのである。「質実剛健、文武両道、自由と自治」に恥ずべき行動をとっていないか、熊高生らしい行動がとれているか、自分自身を振り返って、自分を磨いてほしい。いよいよ第2学期中間考査
このような放課後の図書館・教室開放のシステムには一定のルールがありまして、1・2年生については、教室に残って勉強できるのは16時50分まででそれ以降残って勉強する場合は図書館での学習になります。3年生については、20時30分まで教室も図書館も利用することができます。ただし、定期考査1週間前に限り、1・2年生も教室に残って勉強してもよいということになっています(定時制が利用する教室棟1階は除く)。したがって、ここ数日は、1~3年生までほとんどすべての教室において夜遅くまで灯りがともり(下部画像をご覧ください)、勉強に励む生徒の姿が見られます。もっと多くの生徒が、本校ならではのこの学習環境メリットをぜひ活用して、自学自習を継続し着実な学力を身に付けてほしいと願います。
しかし、自宅であろうとも、学校の図書館や教室であろうとも、あるいは、塾や予備校の自習室であろうとも、どこでいつ勉強するかということはあまり大した問題ではありません。肝心なことは、勉強したことを自分の中にストンと落とし込んでしっかりと理解すること、そして、自分の中に落とし込んだ学習内容を的確にアウトプットできること(例えば、テストの答案用紙の上で表現できる、レポートやプレゼンなどでしっかりとまとめることができる、噛み砕いた表現で他者に伝えることができる…等)です。放課後学校に残って勉強しているまわりの仲間と一緒に過ごすことによって、なんとなく自分も勉強したような気分になっていたりしたら本末転倒でしょう。「まわりが残っているから自分も…」でなく、ぜひ自律性と計画性を持って、授業時間以外の学習時間を「中身のある」モノにしてほしいと思います。
学校に残るもよし、自宅で勉強に励むもよし…定期考査のためだけというのでなく、生徒たちには、それぞれ自分に合った自学自習のやり方を見つけてほしいと思います。熊高の定期考査は質量ともにハード&タフですよ! 生徒諸君の健闘を祈ります。
本年度の後半戦がスタート!
これからは、暑さも和らぎ秋本番を迎え、勉強にもスポーツにも最適の季節がやってきます。3年生はセンターの出願も終え、心の中も次第に受験モードになりつつあるのではないでしょうか。放課後遅くまで学校に残って「受験オーラ」を背中から放ちながら必死に勉強している3年生の生徒もちらほら見られます。「今の努力は絶対に君を裏切らない…がんばれ!」と念じながら、夜の3年生の教室を見回る際には、私もなるべく足音を立てないように注意しています。
さて、今週末には体育祭が控えています。天気がちょっと心配ですが、生徒たちの熱い想いが天に通じて最高のコンディションになってくれればよいですね。ぜひ、生徒たちには全力を出し切ってすばらしい思い出に残るようなイベントに仕立ててほしいと思います。
熊高祭終了!
さて、熊高祭にお越しいただいた皆さま、本校の文化祭を十分ご堪能いただけましたでしょうか? 男子校特有のノリや独特の企画・出し物等もあったかと思いますが、生徒たちの「手作り感」の良さを感じ取ってもらえたら幸いです。本校では、他の多くの行事もそうなのですが、生徒の主体性や独創性を大事にしております。仕上がりが荒削りだったりする部分ももしかしたらあったかもしれませんが、それも生徒たちが作り上げた熊高祭独特のカラーということでご容赦ください。一方で、アっと息を飲むような質の高い展示や企画もあったのではないかと思います。普段の授業ではなかなか見ることのできない生徒の素晴らしい一面を垣間見ることができるのも文化祭の醍醐味であると感じています。
明日、明後日の2日間は文化祭の代休です。生徒の皆さんにはしっかりと体を休めてもらって、代休明けの木曜日(13日)からは元気はつらつ&勉強モードに戻ってほしいと思います!
第2学期がスタート!
本校では、1学期にも40キロハイクや臨海学校などの大きなイベントがありますが、2学期はまさに学校行事のオンパレード! 早速、来週末の8日(土)、9日(日)には文化祭(熊高祭)を開催いたします。多くの学校では文化祭の一般公開日は1日のみかと思いますが、本校では土日とも一般公開日となっており、その分毎年多くの来場者にお越しいただいております。男子校ならではのユニークな出し物や展示などをぜひともご覧いただきお楽しみください。なお、お越しの際は公共交通機関をご利用いただき、近隣のスーパーや大型店等に自家用車を駐車することがないようご協力をお願いいたします。9日(日)は、熊谷駅北口から毎15分おきに本校までの無料シャトルバスも運行しますのでぜひご利用ください。
さて、文化祭の後は、各年次の水泳大会、体育祭、クロスカントリー大会などスポーツ関連の行事がたくさん待っています。熊高ならではの質実剛健の精神はこのような体育的行事を通して着実に培われていきますので、生徒たちにはぜひ真剣&全力で臨んでほしいと思います。また、2年生は広島・関西方面の修学旅行も控えています。旅行の行程のほとんどが班別行動になりますが、そのテーマや見学先、さらには宿泊地に至るまで生徒たち自身でプランニングしていくことになります。生徒全員が、あたかもツアーコンダクターのように旅行を企画・進行していく必要があるので、人任せにしていては旅行そのものが成立しなくなります。ぜひ当事者意識を持って、自主性や独創性を大いに発揮し素晴らしい旅行にしてほしいものです。
このように2学期は、様々な学校行事を通して生徒たちが人間的に大きく成長できる時期でもあります。決められたレールの上を進むのでなく、自分たちの頭で考え行動し、失敗したら「なぜダメだったのか?」をきちんと分析して修正し、自分の力で歩いていく…人生にとって必要な資質をこの2学期にブラッシュアップしてほしいと切に願います。
夏休みの熊高
本校では、担任による三者面談を夏休み開始時期のちょうど今頃に実施しています。毎日朝早くから夕方遅い時間になるまで、担任、生徒、保護者が顔を合わせ、学校生活のこと、大学入試対策や卒業後の進路のことなどを真剣に話し合っています。生徒個々の状況や進路希望に沿って資料等を準備する担任も大変なのですが、猛暑の中はるばる学校までお越しになる保護者の皆様の苦労も並大抵のものではありません。本当に頭が下がる思いです。ご子息にとって有意義な面談になるよう学校とご家庭で手を取り合って頑張っていければと思います。
また、夏休みは大学進学対策補習や部活動が、これもまた朝早くから暗くなるまで校内のあちらこちらで行われています。今年はグランド改修工事が夏休みいっぱいかかるため、グランドを利用している運動部(野球、サッカー、ラグビー、陸上、ハンドボールなど)は練習場所の確保に苦労してもらっていますが、練習試合を多く組んだり他会場を使用したりして元気に活動しています。ただし今夏の熊谷は肌が痛くなるほどの猛暑ですので、体調管理には十分注意してほしいと思います。補習については、今年も例年同様60以上の講座が開かれ、生徒たちは積極的&自主的に参加してくれています。なんと教頭である私も…英文法の講座を1つ担当いたしまして、毎日生徒たちと頑張っています! 生徒の反応はとてもよく、問いに対して一生懸命考えて答えたり、終わったあとも質問に来たりしており、そのような学ぶ姿勢を私も頼もしく感じています。
さて今年は、本校が国際交流事業を行っているニュージーランドにあるサウスランド・ボーイズ・ハイスクール(SBHS)に本校生徒を派遣する年になっており、夏休みがスタートしてすぐの21日(土)の夜、代表生徒たちは現地に向けて旅立ちました。SBHSが立地するニュージーランド最南端にあるインバーカーギルという町は、日本とは逆の季節である真冬の現在は、気温は最高10℃、最低0℃くらいだそうです。暑すぎる熊谷にいる我々としてはちょっと羨ましい気もしますが、これだけ気温が低いとそれはそれで体調管理は大変そうです。ぜひ生徒たちには体に留意して、一生の思い出に残るような楽しい海外研修を過ごしてくれるよう願っています。
このように夏休み期間ではありますが、課業日と同様、熊高生たちは忙しくも充実した毎日を頑張っています。今後もこれまでと同様、皆さまからの温かいエールを彼らに送っていただければ幸いです。
●政治経済「センター問題演習」の補習の様子 ●SBHSにて現地生徒たちから歓迎を受ける熊高生
臨海学校がスタート!
本日から7月13日(金)までの3泊4日の日程で、1年生は恒例の臨海学校に出かけました。今朝、生徒たちは、集合場所である熊谷駅南口市民体育館前に一人の欠席者もなく全員が集合し、クラスごとにバスに乗車して臨海学校が行われる新潟県柏崎を目指して出発しました。現地では、今日1日を通して雲一つない絶好の晴天だったとのことで、生徒たちにとっても幸先のよいスタートとなったようです。生徒たちがそれぞれ交流を深めて楽しい思い出をつくるとともに、遠泳などを体験することによって達成感や充実感を存分に味わいたくましくなって帰ってくることを期待しています。
さて、今年は本校で臨海学校が始まって50周年になるとのことです。記念すべきアニバーサリーイヤーということで、本校同窓会からもご支援をいただきながら、感謝状と記念のパネルを作成し関係各位にお渡しいたしました。また、柏崎市においても今年は海水浴場開場130周年になるとのことで、現地でのお祝いムードも例年以上だそうです。武内校長も昨日から現地入りし、お世話になっている関係者へのご挨拶に回っています。
本校の臨海学校は、企画運営に携わる本校教員の尽力と、地元の民宿組合やライフセーバーの方々、医療機関の皆さま、さらには水泳指導のためにボランティアで参加してくれる本校水泳部OBの皆さまなど多くの方々のご協力に支えられて実施されています。これからも臨海学校が本校の伝統行事として継続・充実していけるようご支援をよろしくお願いいたします。
熊高に関する新聞記事
すでにお気付きの方もいらっしゃると思いますが、毎日新聞朝刊に「母校をたずねる」という連載記事(毎週水曜日)があり、6月初旬から本校のことが取り上げられています。この記事の中では、首都圏にある伝統校出身の有名人や業界で活躍している著名人による母校での思い出話や、母校の現在の様子などが掲載されています。熊高シリーズではこれまでに、俳優の相島一之さん(6/6)、写真家の関口照生さん(6/13)、JR東日本相談役大塚陸毅さん(6/20)、1982年甲子園出場野球部エースの江頭靖二さん(6/27:写真下)などのOBのインタビューが紹介されています。新聞紙1面のうち3分の1ほどの大きなスペースでの記事になっていますので読み応えがあります。このあと7月下旬まで本校のことが連載される予定ですので、まだご覧になっていない方はぜひお読みいただければと思います。
また、本年度は部活動で活躍した生徒が新聞に取り上げられることも多く、大会結果のみならず生徒の成長の様子なども記事として紹介されています。直近では、県高校総体水泳競技50M自由形において大会新記録で優勝した熊沢将大くん(2年)のエピソードが6/23の埼玉新聞で大きく掲載されました。その他にも、軟式野球部、将棋部、ソフトテニス部、陸上競技部、剣道部などの大会結果も新聞に掲載されています。
さらに、6/18埼玉新聞には、警察官と一緒に不審者の追跡及び犯人検挙に協力したということで田貝幸祐くん(2年)が寄居警察署から感謝状を贈呈された記事が大きく載りました。この記事はyahooニュースにも大きく取り上げられ、ご覧になったという一般の方からも「お宅のところの生徒は素晴らしい!」とお褒めの電話をいただきました。
本校は県北有数の伝統ある進学校として世間の注目を浴びることが非常に多いですが、注目を浴びる以上に、教職員の授業実践や生徒たちの目覚ましい活躍がたくさん詰まった学校であると考えています。新聞をはじめとするマスコミが「熊高からは目が離せない!」とこれからも思ってもらえるよう頑張っていきたいと思います。
6月の熊高
また、5月後半から6月前半にかけては毎年多くの教育実習生が本校にやってきます。授業の進め方や教え方の「匠の技」などはまだまだ荒削りですが、近い年齢の先輩たちが奮闘する姿を見て、きっと生徒たちは何か大切なことを学んでいるのではないかと思います。その教育実習期間もいよいよ今日が最終日。生徒、実習生とも素敵な思い出をたくさんつくってほしいと願います。
中間考査直前の放課後の風景
また、今日は、昼休みに部活動の壮行会が行われ、ジャパンオープンに出場する水泳部の熊澤将大君(2年)、関東大会出場を決めたソフトテニス部の尾方誠君(2年)・伊藤健介君(2年)ペア、陸上競技部(やり投げ)の長谷川樹君(3年)、剣道部、軟式野球部に対し、全校生徒から応援のエールが送られました。中間考査の試験勉強と大会に向けた練習とを限られた時間の中で両立していくことはかなり厳しいと思いますが、そこは熊高生の腕の見せ所…彼らは必ずや二兎を同時に追い、大きな成果をあげてくれるものと確信しています。
壮行会終了後、ちょっと感動したエピソードがありました。最後の諸連絡の中で、ある3年生生徒が1・2年生に対し「図書館での私語が多い。図書館内は勉強するための神聖な場所である」と訴えたのです。さすが最上級生! この心意気が後輩たちにもぜひ伝わってほしいと思います。今ご覧いただいている図書館での風景撮影時は、私語をしている生徒は一人もいなかったことを最後に報告いたします。
部活動で活躍する熊高生!
まず、ソフトテニス部ですが、個人の部で2年生の尾方 誠 君、伊藤 健介 君ペアが県ベスト16まで勝ち進み、6月に水戸で行われる関東大会への出場が決定しました。また、剣道部も団体戦において県大会第7位という素晴らしい成績を残し、6月に宇都宮で行われる関東大会に駒を進めることができました。惜しくも関東大会出場まであと一歩だったラグビー部は県大会ベスト8と大健闘し、文化部の方でも本校将棋部Aチームが全国高校将棋選手権県予選で全県第7位という輝かしい成果を残してくれました。他の部活動も、地区予選で頑張って県大会出場を果たしたり、惜しくも負けてしまったけれども最後まで善戦し素晴らしい試合をしてくれたという報告を続々受けています。
熊高では生徒の9割以上が部活動に所属し、皆全力で勉強にも部活動にも打ち込んでいます。勝負は時の運で試合結果は勝ち負けそれぞれですが、頑張っている生徒たちにこれからもあたたかいエールを送っていただけますようお願いいたします!
あっという間の4月
また、ちょうどこの時期はPTAの各支部総会が土日に開催されます。毎回思うのですが、本校の保護者はPTA活動に実に協力的で、各種会合への参加率も非常に高く、本当に頭が下がる思いでいっぱいです。一方、本校教職員に目を転じますと、この時期は各分掌・委員会などが実質的な活動をスタートする時期となっており、それぞれの部署での会議では「生徒たちをいかに育成するか、学力をどうやって向上させるか」等の議論が活発に行われます。会議に参加するたびに、本校教職員の「熱い思い」をひしひしと肌で感じます。本校教育活動は、生徒、保護者、教員がそれぞれ前向きな姿勢で臨むからこそ大いに活性化できていると思います。
このように熊高の学校生活は毎日充実しており、そのことによって4月があっという間に駆け抜けていくような気がします。
新任式・始業式・入学式
午前中の新任式では、新たに本校に赴任した先生方と在校生(2・3年生)との初めての対面となりました。赴任した先生方それぞれが壇上で「よろしくお願いします」と挨拶すると、生徒たちも一斉に「よろしくお願いします!」と体育館に響くくらいの大きな声で返答していました。その後に行われた始業式では、武内校長講話(講話の内容は「校長室より」をご覧ください)、生徒指導部講話、担任・副担任紹介、そして最後に恒例となっている生徒全員が肩を組んでの校歌斉唱へと続きました。肩を組んで校歌を歌う生徒の姿に、新しく赴任された先生方はちょっとびっくりしている様子でした。
午後になって、朝から雲に覆われていた空も次第に晴れ渡り、絶好の日和の中、第73回入学式を挙行いたしました。新たに迎えた322名の新入生ひとりひとりの名前を担任が呼名したあと、武内校長から入学許可を宣言しました。伝統ある熊谷高校の生徒として、ぜひ力を出し惜しみすることなく学業、部活動、学校行事に励んでほしいと思います。私も、教頭として…というより熊高生の先輩として新入生諸君のこれからの活躍に期待しています!
平成30年度辞令交付式
さて、平成30年度当初本校管理職人事ですが、昨年度まで3年間にわたり本校教育活動にご尽力いただいた 鈴木 雅道 教頭が不動岡高校に転出され、新たに 有賀 弘一 教頭を常盤高校からお迎えいたしました。その他の管理職は、武内 道郎 校長、佐藤 康成 定時制教頭、塚田 幸子 事務部長、そして私 相模 幸之(全日制教頭)が昨年度に引き続き担当させていただきます。本年度もこれまで同様、本校へのご支援・ご協力のほどよろしくお願いいたします。(本コラムでは、以後、kyoto1が私相模、kyoto2が有賀教頭となります)
新年度のスタートである本日は、辞令交付式から始まりました。有賀教頭の他、経験豊かなベテラン教員から大学を卒業したばかりのやる気溢れるフレッシュマンまで、全定合わせて28名の教職員が新たに本校に着任いたしました。必ずや本校の優秀な人財として、今後活躍してくれるものと期待しております。私たち管理職も、新たに本校に着任した教職員はもとよりすべての教職員が最高のパフォーマンスを発揮できるよう精一杯努める所存です。保護者の皆様、地域の皆様におかれましても、本校教職員を温かく見守っていただくとともに、今後ともご支援くださいますようお願い申し上げます。
海外派遣プログラム参加者による成果報告会
終業式の後に、昨年、県で実施した「グローバルリーダー育成塾海外派遣プログラム」に参加した2年生の成果発表会があった。密度の濃い研修であったことをうかがわせる報告会であった。この事業は、県内の高校生50名が、著名な講師による講演などの事前の研修会を重ね、秋にアメリカのハーバード大学などに派遣するもので、真のグローバルリーダーを育てるものである。実は、私は、数年前に引率でこのボストンへの派遣に同行したことがある。現地の大学教授の英語の講義に、鋭い質問を英語でする高校生の姿に、感動したことを覚えている。これまで派遣された方のOB会を組織しようとしたが、多くの者が海外留学や遠方でのボランティアなどで飛び回っており、連絡を取るのに苦労した覚えがある。他の高校生とのネットワーク、得難い海外での経験、県の費用での派遣であり、毎年かなりの倍率になるのもうなずける。これまで熊高生もたびたび派遣されているが、来年度も是非、多くの者がチャレンジして欲しいと思っている。
浪人することになった諸君へ
数日前、校長室をノックする生徒があった。卒業式を控えた3年生で、大学受験に敗れ浪人が確定したという。以前の校長講話で、私自身の浪人経験を語ったのを覚えていてアドバイスを求めに来たのである。メモ用紙を持参で神妙に耳を傾ける姿に、並々ならぬ決意を感じた。校長室をノックするまでには相当の勇気が必要だったろう。1年後に大きな実を結ぶことを願った次第である。
他の多くの浪人生に校長として少しアドバイスを贈る。私の経験からのことで、個人差があろうが、吸収できる部分はあると思う。浪人生諸君の状況を平昌オリンピックで惜しくもメダルを逃した選手に重ねてみたい。4年後のリベンジを目指しできることは何か。まず、敗けた原因の分析、4年間の強化計画の立案、そのための環境づくり等。生徒諸君で言えば、学習方法、予備校等の学習環境、1日、1週間、1か月の時間配分などの再検討、年間計画などである。そして、後輩(現役生)の追い上げも厳しいものがある。必死に努力しても、4年間で競技力が向上するとは限らない。受験生も同様、学力向上には忘れる部分を上回る学習が必須である。さらに最も怖いのはモチベーションの維持である。体力の限界まで自分を磨くためには、何より強い精神力が必要で、スランプに陥った際の過ごし方が重要なカギである。私にとっては、親にこれ以上迷惑をかけたくないという気持ちが最大のモチベーションであった。是が非でも1年後に結果を出さなくてはならないという強い気持ちが、怠けそうになる気持ちをリセットすることにつながった。毎日、淡々と決めた時間に決めた量の勉強を続ける。思うように成績が伸びなくても、焦らずペースを守り、強い意志で続ける。生徒諸君にとって、何が受験勉強の動機となるか。ライバルの存在、敗けた悔しさ・・・いろいろあろうが、1年は長いようで短い、足踏みしている暇はない。前進あるのみ。1年後の成果に期待したい。卒業おめでとう。
旅立ちを前に
3年生は大学受験のため家庭研修となっていて2月以降学校に登校していませんでしたが、いよいよ明日は卒業式予行等のため久々に登校してきます。久しぶりに担任や友人に会ったりして、受験結果にまつわる話などを含め話が盛り上がるのではないでしょうか。
一方で先週の10日までに国公立大学の前期試験の合格発表が一段落しました。報告によると昨年に引き続き東京大学への合格者(浪人生)が出ました。現役生でも国公立大学や私立大学への合格の報告も聞いています。実は本日(大学によっては明日)は国公立大学の後期の二次試験日になっていますので現役および浪人生の諸君の中で最後まで頑張っている者がいるのも事実です。ぜひこの頑張りが実を結びさらに多くの合格者が出てきてほしいと願っています。
さて卒業式の話題に戻りますが、現段階の天気予報によりますと、卒業式当日は晴れの予想です。晴れの舞台ですから予報通り天候も晴れてほしいものです。また、トップページにおいてもお願いしていますが、諄いようですが、お車だけはご容赦ください。よろしくお願いいたします。
高校入試に向けて
埼玉県の公立高校は、全ての学校で明日の学力検査の準備を行いました。教室を整え、受検番号を机に貼り、受検生を迎える形が整いました。受検生は当然のこと緊張していると思いますが、受け入れる側の高校の教職員も緊張しています。
特に、明日は朝から雨模様そして風も強くなるとの天気予報になっていますので、公共交通機関の乱れにより、受検会場の高校にたどり着くのが遅れたりしないか心配されるところです。受検生の皆さんは時間に余裕をもって行動してください。
受検生の皆さん、くれぐれも体調に留意し、良い結果が得られるよう頑張ってください。
金子兜太先生のこと
「質実の窓 若き日の 夏木立」。正門を入った右側にある碑に刻まれた金子兜太先生の句です。皆さんもご存知のことと思いますが、金子先生は、現代俳句協会名誉会長としてご活躍され、2年と少し前に行われた本校創立120周年記念式典では、昭和12年卒の本校OBとして記念講演をしていただきました。先生の詠まれた句と先生の略歴が刻まれた碑は、120周年を記念して建立されたものです。この度の突然の訃報に驚くのと同時に、校訓の「質実剛健」が盛り込まれた句に、母校への思いを改めて強く感じました。ご冥福をお祈りします。
学校関係者評価を終えて
会議に先立ち、5時間目の授業を委員の方々に見学していただきました。授業見学後には、本校OBの委員でもある方からは「自分の高校時代に比べて、先生方がしっかりと授業をやっていて様変わりをした感じを受けた。」「先生方が授業を工夫されていて、レベルも高いと感じた。」との感想をいただきました。
会議としては、まず学校評議員会として、教務部、進路指導部、生徒指導部を中心としてこの1年間の教育活動を報告させていただき、委員の方から質問やご意見をいただきました。さらに休憩をはさんだ後、生徒会長、副会長そして代議員会委員長を交え、学校評価懇話会を行いました。この会議では、学校自己評価システムシートの年度末評価について報告し、委員の方から来年度へ向けたご提言をいただくとともに、生徒との意見交換も行いました。学校としてもこれらの会議を踏まえて、来年度の教育活動を充実させていきたいと考えております。
さて、今後を考えますと高校入試がいよいよ始まります。中学3年生のみなさんは、埼玉県の公立高校への出願が、明日の16日(金)が郵送の場合の配達指定日、19日(月)、20日(火)が窓口での出願になっており、最後の追い込みの時期かと思いますので頑張ってください。本校も来たるべき教育改革について教職員で会議等を重ねて準備しております。ぜひ多くのみなさんが熊谷高校をめざし、出願をしていきたいと考えています。
なお、窓口出願の際は混雑することが予想されますのでご承知おきください。
SSH・熊高ゼミ関係
旬熊にも掲載していますが、先週2月3日(土)には1・2年生全員が1年間取り組んだ課題研究「熊高ゼミ」およびSSH研究成果発表会を行いました。SSH運営指導委員、他校の先生、本校保護者、中学生とその保護者など多くの方にお越しいただきました。
生徒は、「熊高ゼミ」の成果をポスターやパワーポイントを用いて口頭で発表しました。理系だけでなく文系の研究も多くあり、一生懸命にやってきた結果を出してくれました。また、場所を体育館に移してSSH研究成果発表会を実施しました。3本の研究発表がありましたが、3本ともパワーポイントの資料を作成し、視覚的に見やすく、発表者もわかりやすく説明をしていました。
さらに、本日は「熊高ゼミ」の科学分野の選択者に「サイエンスダイアログ」を行いました。この授業は、「国際的に活躍する研究者による英語を用いた科学・技術に関する講義を聞き、自然や科学に対する考え方等の違いに気づき、コミュニケーション力や表現力、語学力の向上とともに、国際的な視野を広げる」ことを目的としています。今回は「化学」「農学」「地学」の分野で講義が行われました。講師は、現在東京大学や理化学研究所において研究をされている若手研究者の方々です。
1時間すべて英語であり、私自身も一部聴講しましたが、中身が専門的な事でよくわからないことばかりでした。そのような中でも、生徒たちは配付された資料等をもとに講師の方の話に耳を傾けていました。専門的な内容は難しかったようでなかなか質問ができませんでしたが、将来は大学でもこのような授業を受けることが多くなると思います。今のうちから経験しておくことはとても大事なことです。とても良い時間が過ごせたのではないかと思います。
頑張れ! 熊高生!
突然の雪
昨夜からの大雪で熊谷高校にも大量の雪が積もりました。グランドを見ると、20センチ以上は積もっていそうです。夜半に雪は止みましたが、寒さで路面が凍結し、自転車での通学に支障があると判断し、全日制は2時間遅れの始業としました。ありがたいことに、早めに出勤した教職員が総出で、早朝から雪かきをして、生徒の通行に支障がないようにして頂きました。教職員のこうした支えがあって、熊谷高校は成り立っているのだなと、改めて感謝した次第です。
今回の雪への対応では、前日から凍結防止剤を散布したり、除雪の道具を用意したりと入念に準備しました。「段取り力」と言う言葉があります。突然の雪ですが、想定される事態にどれだけ準備できるかでその後の経過が違ってきます。勉強でも、学校生活でも何にでも言えることだと思います。あらゆる場面を想定し、必要な準備を適切に行う。「段取り力」は、社会を生きる上での大切な能力だと思います。そんなことを考えた今回の雪でした。