あかいらか

新聞を読もう!

 幼少の頃の記憶である。年齢がばれるが、小三の時、東大安田講堂事件があり、テレビをつければデモのニュースをやっていた。小五の時、生まれて初めて新幹線に乗り、大阪万国博で月の石を見た。一緒に行った中学生に頼んで、通りがかりの外国人にサインをしてもらった記憶がある。半世紀近くたち、今では教科書で学ぶようなことをリアルタイムで経験した。さて、今の高校生にとって、どんなニュースが歴史に残るだろう。フランス、韓国の大統領選、テロなど、世の中は激動している。まさに「歴史は今作られている」のである。ありがたいことに、本校では新聞の朝刊5紙が、各販売店のご協力で毎日、全クラスに配られている。新聞は、同じ事件でもそれぞれ取り上げ方、主張が違っている。1つの事件を5紙並べて読み比べると、全く違う論を展開していることも多い。新聞社の方針か、執筆者の考えなのか、なぜそう書いたのか、狙いは何かを推理するのも面白い。世論調査やアンケート結果も、そのまま鵜呑みにするのは危険である。自分の考えを持つこと、多面的・多角的に考える力の育成に役立ててほしい。中間考査中の今は配達は中止されている(考査終了後には再開される)が、貴重な素材である。活用しないともったいない。